エアギターと電子書籍と飽くなき劣情

今週のお題「好きな街」

若かった頃、最も好んで通い詰めたのは、おそらくは神田神保町から駿河台交差点下あたり、そこから坂を上ってJR御茶ノ水駅までのあたりか。

私はとにかく本が大好物だ。

小さかったとき、毎夕食にコハダの刺身を要求し、生活苦に喘いでいた我が家を最悪の環境から引き上げることに尽力した私であるから、とにかく大好物に対する執着心、探究心、嫉妬心、独占欲、対象に対しときに催す劣情の激しさは、30代独身女性のそれに匹敵する。

旗日前日など、下着の乾く間も無いほどだw

故に神田の街は、古くから私の故郷同然だった。



それは御茶ノ水も同じである。

中1のとき、松村千代子さんという名の可愛らしく、妙に気があった同級生の女の子に日々、激しく劣情を催していた私はw、なんとか彼女の気を引くべくギターを弾き始めたものであるw

だが、まさかこの年齢になるまで音楽に親しみ続けようとは、当時夢にも思わなかった。

ただ、ひたすら、松村千代子さんに劣情を催し続けていただけである。



結果的にその飽くなき劣情が、私をして、3流以下のシンガーソングライターの道へと誘うこととなったわけだ。

吉原に誘うこととなるには、まだ、かなりの時間を要したらしいw






しかし、時代は大きく変わった。

紙媒体の本はひたすら撤退戦を要求され、代わって光速で地球上を走り、読者に活字を与えるのは、所謂電子書籍となった。

ギターも、かつてなら考えられなかったプレイジャンル、「エアギター」なる新ジャンルが生まれた。

基本的には楽器店を必要としないジャンルだ。











栄枯盛衰は世のならわしである。

すなわち、月日は百代の価格にして、

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私が育った高円寺は、知らぬうちに絶望的なまでに変わっていた。

ここは、もう異郷の地である。




時の流れとベッキーは、

私があれほど愛した神田、御茶ノ水

私から奪い去ったのだろうか?